=医療DXツールの選定プロセスの第一歩は、なりたい病院を可視化する事から=
1. なりたい病院の姿と現状とのギャップを可視化し、要因を分析する。
※)効果測定のまとめの章で述べた、項目1~3と同じアプローチです。
(https://www.exseeds.net/what%ef%bd%93new/)
① 目標(目指すべき姿)を可視化する
② 現状(の課題や困り事を)を可視化する。
③ 目標と現状のギャップの要因を分析して可視化する。
2. ギャップ(課題や困り事)を解決できるツール(システム)を調査する。
① 解決したい課題や困り事に優先順位をつける。
② 優先順位に沿って検討すべきツールを決定する。
③ 病院のリソース(人、体制、予算)に適したツールを複数選定する。
※)以下は、ツールとして電子カルテを検討する場合です。
④ 院内の(人、体制、予算)によって、オンプレミス型かクラウド型かを検討する
⑤ いずれの場合も、サイバーセキュリティ対策を見直す。(必要に応じて再構築する)
⑥ 条件に適合するツールを提供できるベンダーを複数社(5~8社程度)抽出する。
⑦ 病院の基本情報とおおよその要望事項を提示して回答を得る。
3. 選択した(複数社の)ツールを評価して決定する。
① 回答内容(概算、同規模病院への導入実績、保守体制など)を基に3社程度に絞り込む。
② 各部署方提示されている課題や困り事に対して、対応の可否を回答してもらう。
(回答としては、「基本機能で対応」「オプションで対応」「対応不可」など)
③ 各社2日間程度の、院内で常設デモを実施する。
(全ての部署が2日間で説明が聞けるよう、事前に時間割を作成しておく。)
④ 基本機能(操作性や視認性など)と部署ごとの課題解決可能性に関してアンケートを作成・回収する。
⑤ 各社に対して詳細費用(初期費用、月額利用料・保守料、更新時費用など)を提示してもらう。
⑥ アンケート結果と詳細費用を基に最終的な評価表を作成(採点)する。
※)配点については、病院ごとの事情により重み付けを行う。
⑦ 評価表により、現場としての検討結果を院内の決定として、職員のコンセンサスを得る。
⑧ ボトムアップの場合は、暫時理事会などに上申する。
4. 稼働に向けて準備を開始する。
※)詳細は、次章で改めて述べたいと思います。
① 導入・稼働に向けたワーキング・グループを編成する。
② 稼働までの工程表を作成する。(病院全体と、各部門)
③ 部門、部門間、病院全体の運用調整を行う
④ 部門、部門間、病院全体のリハーサルを行う。
⑤ 正式稼働を迎える。
※)稼働後は改めて効果の測定を実施し、継続的に運用を調整していく。
本ブログが、医療DXへの対応で悩んでおられる医療機関のお役に立てれば、幸いです。
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次章からは、医療DX導入に立ちはだかる「壁」とその解決策や、実際の導入工程(プロセス)などに
ついて、書いていこうと思います。
今後も、ご期待に沿えるよう頑張りますので、宜しくお願い致します。